多田ファーム、飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee」でスマート化!衛生管理に注力
「飼料残量の見える化」で愛媛県の大規模養豚農場、毎朝の巡回確認・毎月の棚卸作業が不要に!
2023年05月17日
株式会社YE DIGITAL(本社:北九州市小倉北区 代表取締役社長:玉井裕治、以下、YEデジタル)が提供する、飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee(ミルフィー)」を導入頂いている、日本SPF豚認定を毎年取得している愛媛県内トップレベルの養豚農場、株式会社多田ファーム(本社:愛媛県大洲市 代表取締役社長:田中幸浩、以下、多田ファーム)が、本場農場・天貢農場で2022年11月からの本格導入以来、毎朝の飼料タンク残量の巡回確認・毎月の棚卸作業不要を実現されています。
<注目ポイント>
毎朝の飼料タンク残量の巡回確認・毎月のタンク残量の棚卸作業が不要に!
労働の大変さと毎日必要な飼料を管理する難しさ
多田ファームは、生産農場としてだけではなく、生産者、後継者の意欲向上や新規就農者の育成、愛媛県下農家への情報提供をおこなうなど、広域生産体制整備による運営管理を行う大規模養豚一貫経営モデル農場です。
畜産業界全体の課題である人手不足や高齢化が進むなか、畜産農家では体を使う労働が負担となり、毎日必要な飼料を管理することが難しく、飼料残量管理の必要性を感じていました。
この課題解決に向け、JA愛媛たいき(本所:愛媛県大洲市 代表理事組合長:菊地秀明)と2022年にプロジェクトを立ち上げ、さまざまな飼料残量管理の仕組みの導入を検討しています。
そのプロジェクトでは、省力化・IoT技術を活用したデータ管理と分析・生産コスト削減をするため、最新技術を導入し畜産のスマート化実現に向け先進的な取り組みをされています。 一方で、日本SPF豚認定農場として、SPF豚を安定的に生産するには、豚の健康に悪影響を与えないよう、衛生基準を満たすための各種対策を講じ衛生管理を徹底する必要があります。
(多田ファーム提供画像)
<飼料残量確認の課題>
- 各豚舎のタンクを確認するのに移動距離があるため時間がかかり、危険な高所作業も伴う。
- 飼料タンクに登って残量確認する方法や竹の棒で飼料タンクを叩いて確認など、各自で確認方法が異なる。
- 飼料の減り具合の確認が大まかなため、食下量の把握も大まかになってしまう。
「Milfee」採用で課題を解決!
そこで2022年6月から「Milfee」の評価を開始。2022年11月の本格導入では、多田ファームの本場農場・天貢農場の飼料タンク計37台に設置されました。
<「Milfee」でできるようになったこと>
- 飼料タンク内の残量を高精度に計測ができ、安定した管理が可能に。
- 事務所の端末画面で飼料残量の確認が可能となり、危険な高所作業の排除が可能に。
- 飼料の減り具合がわかることで飼料要求率の算出の精度が向上。
- 「Milfee」導入時も設置業者の入場回数が少なくて済み、SPF豚農場としての衛生レベルの維持を保てた。
この導入では、愛媛県と大洲市の「畜産新技術等導入支援事業」の補助金(新技術を導入するために必要な既存施設の整備や改造等の取り組みに対する支援をおこなう補助金)を使用されています。
導入の効果
- 毎日、担当者が複数名で飼料残量の管理をしていたがタンクの巡回確認が不要に。
- 月末に1度、実施していたタンク残量の棚卸作業がゼロに。本場農場では116分の削減。
多田ファームの展望
今後は、「Milfee」のデータと連携し、飼育管理や温湿度など飼育環境を把握するなど畜産のスマート化実現に向け、取り組んでいきます。さらに、誰がおこなっても安定した管理ができることで、必要最小限の人員でできるような豚舎のオートメーション化にも取り組んでいきます。
飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee」とは
農場に設置されている飼料タンクの蓋の内側に「Milfee」端末を取り付けることで、クラウド上で畜産農家、飼料メーカー、飼料輸送業者それぞれが、飼料残量を確認できるようになります。これにより、飼料残量の巡回確認不要、突発発注の削減、飼料製造・輸送の効率化など、畜産のスマート化を実現します。
今回、「Milfee」のタンク内の残量を高精度に計測でき、飼料残量の見える化ができる点を大変評価いただきました。
今後も「飼料残量の見える化」で畜産業界の現場に合った、さまざまな課題解決や畜産業界の業務効率化に寄与できるよう、取り組んでまいります。